Microhabitat
2024.02.27
早いもので、2024年に入り2月も後半に差し掛かりました。
旧暦では、毎年2月の新月が『元旦』にあたりますが、感覚的にも、1月よりも2月に入ってからのほうが新旧のエネルギーの入れ替えが感じられます。
振り返ると、元々人間は、月の満ち欠けのリズムに沿った暮らしをしていました。
特別に医学や占星術を学んだりしなくても、人間は『大自然』や『宇宙』と一体になり、調和しながら、自分の「心」や「身体」、「運勢」のバイオリズムを上手に自らの力でコントロールする能力が備わっていました。
日本人は元々月の運行で暦を読んでいましたが、明治5年(1872年)11月以降、太陽の動きをもとにして暦を読んでいく『グレゴリオ暦』が採用されるようになりました。
そのことがきっかけとなり、次第に月の満ち欠けのリズムに沿った暮らしから遠ざかるようになりました。
ですが近年、『新月』や『満月』を意識される方が増えてきています。
少しずつ本来の人間のあるべき姿に「原点回帰」していくことが促されているように感じます。
「人間の生命は貴重だが、我々人間は生命以上に価値ある何かを求める。だが、それは何であろうか」
と、フランスの作家、サン=テグジュペリは著書の中で読者に問いかけています。
命を削って受験勉強をしている子ども達を見る度に、今の教育のあり方は正しいことなのかという疑問が湧き上がってしまいます。
発展途上国で生きている人間よりも、先進国で生きている人間の自殺率が多いことがデーターとしてあげられています。
文明が発展し、物が豊かになり、便利な生活が送れていても、「大地」や「宇宙」との繋がりを失うことで、人間の「心」や「体」のバランスは崩れ、健康を損なうだけでなく、幸福感も薄れ、生きている意味を見失ってしまうことがあります。
幸せは「気付くこと」から始まると言われています。
病気になって、健康で体が動けることがどれだけ幸せなことなのかに気が付くことができます。
天災で断水や家の倒壊、家族の命が失われた時、普通に水が出て、家族が生きていて普通に日常生活を送れていることが、どれだけ幸せなことであるかということに気が付きます。
私自身も、最近腰を悪くし、咳やくしゃみをしただけで激痛が走ったり、起き上がったり移動することにも困難をきたすようになりました。このような状態になり、はじめて、健康であることの「ありがたみ」を身に染みて実感することができるようになりました。
この数年、自分が知らず知らずのうちに犯してきてしまった過ちの報いが返ってきているかのように、たくさんの試練と直面することがありました。
どうやって立ち直ったらよいのか分からないでいた心を救ってくれたのは、素晴らしい脚本の『映画』や『ドラマ』『文学作品』でした。
素晴らしい作品に触れる度に、私もこのような作品を執筆できるようになりたいという気持ちが込み上げてきます。
生きている間、一つでも作品が残せるように、チャレンジしてみようとも思っています。